1998年5月27日(水) 19:00 東京オペラシティ・コンサートホール
ピアノ:ミシェル・ベロフ
指揮:エサ・ペッカ・サロネン
フィルハーモニア管弦楽団
リゲティ:アトモスフィア
ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲
(休憩)
リゲティ:ロンターノ
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ
サロネン=フィルハーモニア管、東京第二夜。ホールが勤務先から近いのも善し悪しで、つい土壇場まで仕事してしまう。職場を出たのが18:45。ぎりぎり19時に自席へ駆け込む有様で、落ち着かない。結局開演は19:10過ぎだったが。
あるひじょうに不幸な状況で、たいへん熱演と思われたアトモスフィアにさっぱり集中できなかったものの、ラヴェルはまずまず。この後ベロフが「武満さんへのオマージュとして」と言いながらアンコールしてくれたドビュッシィの『沈む寺』が、強いメッセージ性を伴って心に迫る。
休憩後は席を移り、今度はロンターノをじっくり聴く。息を詰めて聴く、というのがぴったりの、異常なほど緊張感の高い演奏。曲も曲だが。こうなると、個人的にはもっと好きと思えるアトモスフィアはますます勿体なかったなぁ(;_;)。
ペトルーシュカは十分にオケを解放し、伸び伸びとして、しかも余分な化粧のない演奏になった。トランペットの首席の快演が素晴らしい。フルートも良かった。そういえばリゲティでの、四管のフルート・アンサンブルも凄かった。
アンコール。サロネンのコメントはよく聞こえなかったが、たぶん「武満の想い出に」とか言っていたのだと思う。ラヴェルの「妖精の国」(だったよね、マ・メール・ロワの終曲の名前って)。不覚にも聴いていて涙が出そうになった。ほんらい泣くような曲では無いのだろうが.... よいコンサートだったと思う。オケは26日に比べると、だいぶ荒さが目立たなくなった。それにしてもお客さんが5割くらいしか入っていないぞ。今月はロンドン響もピッツバーグ響も来ているそうで、東京って何てところだろう。
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