98/6/26の当編集日記で書いた映画『オリエント急行殺人事件』であるが、じつに20年以上を経てヴィデオにて再会。うーむ、懐かしい。そして、タイトルやら何やらのいくつかのカットをじつに鮮明に記憶していたことに驚く。映画としての出来映えは....シドニィ・ルメットは、当時の彼としては珍しいハリウッド娯楽作品をそつなく撮っていたが、まぁ脚本に無理があるな、これは(^_^;)。2時間で収めるには、各々名優揃いの役者達を、登場/探偵のヒアリング/謎解きの3シーンずつしか使えないのが勿体ない。
その役者達だが、ほぼ登場順にヴァネッサ・レッドグレイヴ、アルバート・フィニィ、ショーン・コネリィ、マーティン・バルサム、リチャード・ウィドマーク、アンソニィ・パーキンス、サー・ジョン・ギルグッド、ジャン・ピエール・カッセル、マイケル・ヨーク、ジャクリーン・ビセット、ローレン・バコール、イングリッド・バーグマン、ウェンディ・ヒラー....と錚々たる顔ぶれ。白熱の演技合戦だが、ポワロ役のアルバート・フィニィの熱演(怪演?)は別とすると、イングリッド・バーグマンが凄い。恐るべき名女優である。
音楽は、当通信でかつて大間違いをやらかしたリチャード・ロドニィ・ベネット。お詫びの印に新情報を記しておくと、テーマ演奏は何とコヴェント・ガーデン・ロイヤル・オペラハウス管なのだと、クレジットされていた。指揮はマーカス・ドッズというひとなのだそうだが、聞かない名前だ。
というわけで、ながながとヴィデオ鑑賞記など書いたが、じつは編集者の家に二人目の子供が産まれた。身長50cm、体重3,346gの男の子、という訳で、母親が入院、娘が寝静まった後に映画を観たりしている事情なのである。ついこんなところにまで私的な出来事を書き散らしてしまう親馬鹿ぶりをお笑い下さい(_ _)。
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