1970年代に金管楽器と縁のあった方なら、ウィリアム・ウォルトン作曲『スピットファイアのプレリュードとフーガ』という作品をきっとご存知だと思う。他ならぬPJBE(フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル)がこの曲を録音していたからだ。編集者の場合もご多分に漏れず、ウォルトンとの出会いは『クラウン・インペリアル』でも2曲の交響曲でもなく、もちろん『ファサード』でもなく、まさにこの曲、この録音によって、であった(と思う)。
NAXOSでウォルトンの交響曲1,2番や近代英国音楽を相次いでリリースし、編集者が贔屓にしている指揮者ポール・ダニエルが、新たにウォルトン管弦楽曲集を録音したのであるが、このオープニングが『スピットファイア---』。ほんとうに久しぶりに、ワクワクしながら聴いた。多少構えが大仰だったり、妙にくぐもった響きの、ヘンな録音だったりもするのだが、お気に入りの一曲だから、ぜーんぶ目をつぶる(^_^;)。NAXOSの英国系作品のプロジェクトは、どれも目が離せないが、ダニエルのウォルトンはそれらの最右翼として、引き続き注目している。
コメント