やれやれ、半日がかりで何とか導入したのだ。何をって、あの有名なSPAMフィルタ「POPFile」を、である。
その優秀さはすでにCLASSICAの記事をはじめ、あちこちで読める。一方、このソフトウェアはPerlで書かれており、UNIXだかLinuxだかの知識をある程度持っていないと、インストールすらできないようだ。Windowsならば、手頃なインストーラも用意されているらしいのだが、ことMac方面での導入運用は険しい道のりと思われた。
そこで、あちこちのサイトを覗き廻ってみると、どうやら状況がうすぼんやりと分かってきた。概略を以下に書き出してみよう。
●POPFileの最新版(現時点では0.20.1)を動かすためには、Perl 5.7.3以降が必要。
●その他、MIME-Base64だのBerkeleyDBだの、あるいはKAKASIだのといったモジュールが必要。
●一方、MacのOS Xはご案内の通りUNIXベースであるため、上記のモジュールをインストールして動かす環境は比較的整ってはいる。
●しかし最新のOS X(10.3)ならバージョンが整合するものの、10.2ではモジュールのバージョンアップが必要だったり、そもそも該当モジュールが標準では入っていなかったりする。
我が家のマシンはOS X(10.2)である。おまけに当方、UNIXの知識は皆無に近く、コマンドラインでlsだのchmodだの、といった作業はこれまでの生涯に通算20時間程度しか経験がない。そんな状態でPOPFileの導入など無謀というものだが、多くの先達のおかげで現在、いちおうソフトウェアは動作するようになった。有り難いことであり、関係各位には御礼を申し上げたい。
以下、備忘録代わりに、導入の手順をざっと記しておく。
1.Perlをバージョンアップする。
以下のサイトに、Perlを5.8.1にバージョンアップするツールがあり、有り難く使用させて戴いた。
○日本語対応 UNIX パッケージ for Mac OS X
http://www.fan.gr.jp/~sakai/jman.html
2.各種モジュールをダウンロードし、インストールする。
以下のサイトに、ていねいな解説が掲載されている。作者の方は、OS X(10.3)用のインストーラも開発し、提供して下さっている。もちろん10.2のユーザも、この解説に沿って慎重に作業していけば、導入にこぎつけることが可能だ。
○あまつぶ@はてなダイアリー
http://d.hatena.ne.jp/amatubu/20031124
なお、各種モジュールの導入に先立ち、Apple Developer Toolsと呼ばれる開発用ツールキットをインストールしておく必要がある。OS X(10.3)パッケージには付属品としてCD-ROMがついてくるらしいが、OS X(10.2)パッケージにはこれがない。
以下のアップルのサイトからデベロッパ登録(無償)をすれば、キットをダウンロードできるが、300MB超という容量であるため、多少の覚悟は要る(苦笑)。
○Apple Developer Connection
http://developer.apple.com/ja/
3.POPFileの各種設定をする。
無事に導入が成功すれば、POPFileの設定および、使い慣れたメーラの設定変更を行って、運用を開始する。
○POPFileドキュメンテーション(日本語)
http://popfile.sourceforge.net/manual/jp/manual.html
今後の課題(苦笑)は、PCの起動時にPOPFileを同時に起動し、常駐化させる仕組みをどうつくるかだ。何だそんなこと、と思われるかもしれないが、当方先に申し上げたとおり、UNIXの知識皆無、加えてMac OS Xも使い始めたばかりでいまいちよく分かっていないのだ。てきとうなツールもあるようなのだが、二、三試してみたものの、うまくいかない。次の週末にでも、何とかしたいものである。
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