街場の現代思想

東越谷積読斜読

4757140754.09.MZZZZZZZ.jpg ええと、いまさら漸く、といったカンジで、内田樹著『街場の現代思想』(NTT出版)を読み終えた。
 腰巻きに「「あなたはバカ組? 利口組?」そんな身も蓋もない階層社会にしないため、「おじさん内田」が大胆発言!」とある。これはソソルよな。ウチダ先生、ちょっと量産しすぎ、とついつい心配になるのだが、相変わらず切れ味はじつに鋭い、と思う。
 目次をちょっと眺めてみよう。
 「第二章 勝った負けたと騒ぐじゃないよ」
 ううーむ、いいなああ。木枯らしが身に凍みる今日この頃、弱ったココロが癒されるなあ。
 「第三章 第5回 転職について」「同 第6回 社内改革について」
 いったいどんな切り口で語ってくれるのだろう??
 「第三章 第8回 結婚という終わりなき不快について」「同 第9回 他者としての配偶者について」
 じわっ(涙のにじむ音)。
 さいきんは中島義道氏とか、小谷野敦氏とか、まっとうなコトを歯に衣着せずに語る学者が多いような気がするが、ウチダ先生はそのまっとうさ加減もさることながら、語り口に素晴らしい芸があって、するすると読んだ後に、じわじわと効くのが宜しい。いつもながら堪能しました。

コメント

  1. harumi より:

    >結婚という終わりなき不快
    >他者としての配偶者について
    ですって?
    いったいどんなことが書いてあるんでしょう。
    うーむ。読まずにはいられない。
    ところでエルムのIさーん。
    わたしのいないところでランサム談義をやったんですって?
    それはちょっとズルイんじゃないでしょうか〜っ!!!

  2. 「読まずにはいられない。」
    (笑)ぜひぜひお読み下さいませ。
    ちなみに、ウチダ先生はご自身のブログもお持ちです。下記アドレスご参照。
    http://blog.tatsuru.com/

  3. 「街場の現代思想」(内田樹著/NTT出版)

    ●あまりにすばらしすぎて、再読しようと思ったために紹介し損ねていたのだが、やっぱりオススメしておきたくなった→「街場の現代思想」(内田樹著/NTT出版)。内田氏の他の著作同様、社会の仕組みを解き明かし、人はどういう生き物かを説き、どうやってワタシらは生き…

  4. harumi より:

    図書館に予約しました。区内他館からお取り寄せ。
    届いているそうなので明日にでも受け取りにいきます。
    たのしみ〜〜〜。
    ブログはまだ見ていません。まずは本を読んでから。
    そうそう、先月ナマイナバさんにお会いしました。
    演奏会に行ったんです。
    そのうち飲みに連れていって下さるとのこと。
    これまた、たのしみ〜〜〜。

  5. おお、いよいよ手にされますね。
    読み終えたら、ぜひ感想をお聞かせ下さい。

  6. harumi より:

    たいへん、お待たせいたしました。
    予約数が多くて多くて、やっと手にしました。
    興味を持った項だけ、ちらちらちらっと目をやりました。
    あっちこっち、行きつ戻りつ。
    で、わたくし、この方とは根本的に相容れませんでした。
    なんとなく「ふん、ふん」と思える記述もあるにはある
    のですが、でも。
    この方とわたしは、どうやら生き方が違うようです。
    というのが、全部を読むことすらできなかったわたしの、
    感想(?)です。 あしからず。。。

  7. うーむ、相容れませんでしたか。ま、いろいろですしね。
    ウチダ先生、いま女子大の先生もなさっておられるわけですが、生徒さんの反応なんかも知りたいですね。
    若干は、先生のブログでもうかがい知れたりもします。
    http://blog.tatsuru.com/
    ところで、暑いですねえ。こうゆうとき、ついつい、まだ見ぬ北欧に想いをはせてしまいますね。

  8. harumi より:

    はあ。
    書き写す前にうっかり返却してしまったのですが、
    「結婚生活とは、お互いのことを知らないということを知るために続けるようなものだ」とかいう記述に、
    そんなこと今さら言われなくても百も承知だわ〜
    と思ってしまったのと、
    (目からうろこ! 新鮮! という方もおいででしょうが)、
    いちばん、むむむ・・・x だったのは、
    「離婚とは、(もとから?)離婚したいと思っていたから、するのである」「そういうものなのである」とかいう記述です。
    このご意見には、断固、異を唱えたいとおもいますし、
    「そういうものだ」と断定なさるところに、わたしはかなりの抵抗感を覚えました。
    所詮まだまだ若造ってことなのかもしれませんけれども。
    北欧、ぜひぜひ、いらしてください。
    わたしは、6/18〜20、仕事で(自費で)北海道へ。
    初上陸でしたが、すっかり虜になりました。
    9月にも仕事で(今度は多少の費用も出していただいて)、
    行くことになりそうです。楽しみ楽しみ。。。

  9. harumi より:

    追伸
    件の本の、仕事や会社、働くことに関する項で、
    「仕事と革命に生きようとする人たち」
    とかいう記述があったようが記憶ですが、
    わたしは、まさにその人たちに分類されるに違いない
    と思いました。
    その対極に分類される人たちのことを、
    どう表現されていたかは、忘れてしまいました。残念。
    季節柄、最近たいそう早起きです。
    今朝も4時半に目が覚めました。
    早起き鳥=early bird より

  10. なるほどね。ただまあ、断定口調等はウチダ先生一流のレトリックというやつではないかと思いますけれど... 実際のところ、何ごとかを二元論的に断定したり、「これが答えだ!」とか言い切る姿勢は、ウチダ先生の考え方からは本来もっとも遠いところにあるものと理解しておりますです。
    北海道は数年前、確か3年連続で夏休みの約一週間を投入して通い詰めるほどハマりました。二人目が産まれて少しブランクがあり、その後もう一度出かけてますので、計4回×平均7日の訪問歴です(あ、シゴトで一年ほど札幌に通ったのは別途、ということで)。
    食べ物が美味しくて、ちょっと田舎に出ると道がまっすぐで、人が少なくて最高ですね。

  11. harumi より:

    なあるほど。
    それにわたし、そもそも全部きちんと読んでいないのに、
    このような意見を書くのは、いけないことでした。
    それから、もしかしたら、もう少し時が経てば、
    くるっと回って、とことん共感できるかも。
    と、思ったり・・・も、しています。
    「拒絶反応」には相応の意味がありますから、
    一瞬で「お気に入り」になる可能性、ありますよね?
    わたしは、いろいろ考えては混乱するほうなので、
    これかあれか、上下左右か、白か黒か、
    物事をおおきくふたつに分けて捉えることに、
    しています。
    結局やっぱり、まだまだ若造ということですね。
    北海道、最高でした。
    「白いアスパラガス」と「山わさび」を食べました。

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