タルバガンのライヴを聴いた(3/17 新宿ミノトール2)。ほんとうに楽しかった。民族衣裳をまとい、珍しい楽器を次から次へと繰り出し、喉歌(フーメイやら、ホーミィやら)を聴かせつつ、のどかに、しみじみと、ときに超絶技巧を駆使し、休憩を挟んでたっぷり二時間半近く、至福のときを過ごすことができた。「このままコンサートが終わらなければなぁ...」と何度か思ったが、こういう体験はあまりできない。
馬頭琴(モリン・ホール)はチェロに近い音域で、スローなラヴ・ソングでの朗々とした詠いぶりが泣かせる。イギルは革張りだそうで、響きにくく、ややカサカサと乾いた音色が、かえって深い味わいを感じさせる。口琴(ホムス)も初めてみたが、ビヨンビヨーンと楽しい。
モンゴルやトゥヴァの民謡をあれこれ聴かせて下さったのだが、ゆっくりめの曲に、じつに美しいメロディが多かった。しっとりと、行き過ぎのないポルタメントを効かせて、洗練はないが素朴に唄われるさまざまな詩。タルバガンのお二人は某歌手のように漫談などはせず「喉歌業界のゴンチチです(^_^;)」などと自己紹介しながら、淡々と、しかし十二分に、楽しませてくれた。有り難う。
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